お知らせ

外来だより 2024年 8月号

2024年08月01日

8月になりました。連日、暑い日が続いていますが皆さんいかがお過ごしですか。熱中症対策、紫外線対策は万全でしょうか?夏バテしていませんか?豚肉やうなぎ、梅干やレバー、夏野菜など、しっかり栄養を摂取して夏バテを吹き飛ばしましょう。

さて、暑い時期には何かと虫刺されに悩まされるものです。今日は皆さんも1度は耳にしたことのあるツツガムシ病についてお話したいと思います。

ツツガムシ病は小型のダニの一種であるツツガムシの幼虫によって媒介されます。発生は春と秋に多く認められます。沖縄、北海道などの一部地域を除いて全国で生息しており、特に山林や河川の草地、畑等に生息しています。

潜伏期は5~14日で39.0℃以上の高熱 頭痛、筋肉痛 倦怠感が出現した後、体幹に発疹を認め、手足に広がっていきます。刺し口付近のリンパ節や全身のリンパ節や脾臓が腫れることがあります。発熱、刺し口、発疹は3大徴候と呼ばれおよそ90%以上の患者に見られます。刺し口は径10mm前後で黒色痂皮の周りに発赤を伴います。皮膚には特徴的な刺し口が見られますが、股間、脇の下や、腰、頭皮などわかりづらい部位に多いのも特徴です。よって、診断が遅れて重症化し、死にいたることもあります。

対策ですが予防接種はないので、野山や河川敷に入る際には長袖長ズボンで肌の露出を避け、虫除けスプレー等を使用するのもよいと思います。お盆明け、暑さが少しずつ和らいでくると、涼しい山方面へレジャーなども行きやすくなってきますね。私事ながら、実は身近に、このツツガムシ病になって大変な思いをされた方がいます。最初は他の感染症だと思っていて治療が遅れるケースも多いと聞きます。危険は思わぬ所に潜んでいるものです。これから秋に向かって行く前にこんな感染症もある事を皆さんに知っていただき、野山や河川敷に行く際はツツガムシ病のことを思い出し、十分に対策して山や河川での散歩やレジャーを楽しんでください。

 寝苦しい夜はまだまだ続きますが、体調を崩されませんようにご自愛下さい。