外来だより
外来だより 2019年 5月号
2019年05月02日
新緑の季節を迎え、清々しく過ごしやすい時期になりました。約30年続いた平成の時代に幕を閉じ、今月から新元号「令和」がスタートしました。昭和から平成へと改元した時とは異なり、今回は天皇の生前退位による改元となりました。現在、天皇陛下が生前退位されたことに注目が集まっていますが、明治時代に皇室典範が作られるまではこの考えは一般的でした。元号は災害や戦乱の際にも改元され、同じ天皇でありながら、何度も違う元号になった時代もあります。明治時代以降、天皇は一度天皇と認められ崩御するまでその地位であり続ける終身制となったため、今回の生前退位は119代光格天皇以来200年ぶりの事となりました。
今までの日本の元号の数は247。一番長く続いたものは「昭和」で64年間です。次いで「明治」の45年間。「応永」の35年間、その次に「平成」31年間でした。最も短いものは鎌倉時代の「暦仁」が約2カ月半で終了しています。また、元号が始まって2番目の「白雉」と3番目の「朱鳥」の間の32年間、元号のない期間も存在しています。
今回、元号に「令」の漢字が使われるのは初めてだそうです。またラ行で始まる日本の元号は「暦応」以来680年ぶり、「レイ」の音が先頭に来る元号は奈良時代初めの「霊亀(レイキ)」以来2例目で1300年ぶりとなりました。今回、漢籍ではなく日本の古典から選定されたからか、とても柔らかく明るい印象をうけます。
先月新元号の発表があってから盛り上がる令和フィーバー。語源となった万葉集が売り切れ、「令和○○」の登録ラッシュが続いています。今年のゴールデンウィークは新天皇即位にお祝い、お祭りムード一色の日本列島となりました。
もう間もなく開催されるラグビーワールドカップ。大分では、世界ランキング1位のニュージーランド戦や3位のオーストラリア戦などを含め5試合が予定されています。来年には待ちに待った東京オリンピックの開催とワクワクするイベントも待っていますね。「令和」が明るい話題溢れる良い時代になりますように。(M.T)